家族がクレジットカードを無断使用?責任の所在はどこ

便利なクレジットカード。個人で複数枚所持しているのも今や珍しくない程、普及しています。
ネットショッピングや電子書籍の購入など、直接その場にいなくてもスマートフォンやPC、タブレットがあれば簡単に決算を行うことが出来ます。

しかし、利便性が高い反面、不正利用がされ易いというのも事実です。
更に、その原因が家族であるということも決して珍しくないというのをご存知でしょうか?

夫や妻、子供があなたのカードを勝手に使った場合、警察に捕まってしまうなどと事態はあり得るのでしょうか?

今回の記事ではそういった疑問を一つずつ解決していきます。本記事を是非ご参考ください。『家族が自分のカードを勝手に使ったかも知れない』と不安に思っている方は心配を少しでも解消できれば幸いです。

家族にクレジットカードを無断使用された

冒頭にも挙げたオンラインでの決算は、クレジットカード本体を手に入れさえすれば、番号、有効期限、カード裏面に記載してある3桁のセキュアコードのみで簡単に行うことが出来ます。

その点、一緒に暮らしている家族であれば、簡単にカード情報を見て無断使用することが出来てしまいます。

家族間でカードを巡ってのトラブルやいざこざは決して、珍しくありません。

  • 夫(妻)が、勝手にネットショッピングで高額な買い物をした
  • 子供がいつの間にかオンラインゲームに課金していた
  • 同居の親族が勝手にカードを持ち出していた

などの本人以外にカードが使われてしまった!という事例が後を絶ちません。

家族にクレジットカードを無断使用された責任は誰がとる?

この場合、加害者は家族ということになります。他人のカードを断りもなく無断使用することは違法行為です。
しかし、支払いの責任は、『契約者本人』が請け負わなければいけません。

通常、盗難やスキミング(カード情報を盗み取られる)され不正利用の被害にあった場合は、契約者本人には非が無いとされます。しかし、不正利用したのが家族だったと判明した場合は、クレジット会社への支払いは、契約者本人が支払わなければならなくなる可能性が非常に高いです。

これはどうしてなのでしょうか?通常、被害者が加害者の代わりに被害額を払うなどとは、聞いたことが無いですよね?
次の項目で詳しくご説明致します。

家族にクレジットカードを無断使用されると補償の対象外

非常に残念ながら、ほとんどのケースで補償は適用されません。
通常であれば、盗難などでカードが不正利用された場合、その被害総額を補償してくれるという保険が付帯されています。

しかし、犯人が配偶者や兄弟、子供だった場合は、『クレジットカードの管理を怠った本人にも責任がある』とみなされてしまい補償を受けることが出来ないのです。

何故なら、家族ぐるみで嘘をつけば幾らでも保険が適用されてしまう為です。更に、相手が子供となると親の監督責任として保護者である両親が支払いをしなければいけなくなります。

子供のクレジットカード無断使用が問題に?スマホゲームが普及

子供や親のクレジットカードを勝手に使うというのは、昨今、ニュースなどでも問題になっていて、度々テレビでも取り上げられます。
これは、スマートフォンを持つ年齢がどんどん低年齢化していることにも、起因しています。ついスマートフォンでのゲームに熱中してしまい、出来心から親のカードに手を出してしまうというケースです。

実際に、「子供にカードをいつの間にか使われて、多額の請求を受けている。なんとかならないか?」といった『子供のゲーム課金』の相談が消費者センターに多数、問い合わせされています。特にオンライン上では、一度カード決済が行われると以降は、カード情報を入力しなくても簡単に決済が行えてしまいます。そうした『手軽さ』があだになったケースも多いようです。

クレジットカードを家族に無断使用された法的にはどうなの?

そもそも、クレジットカードの契約者意外が利用することは合法なのでしょうか?
被害の原因が家族の場合、法的にどのように処理されるのでしょうか?自分の家族が犯罪者になってしまうなんて、想像しただけでも怖いですね。

無断使用といっても、契約者本人が気軽な気持ちで貸すことを了承した状態でカードを渡した結果やオンラインショッピングでカードの登録情報がそのままだったので、使われてしまったなど、色々なケースが考えられます。

クレジットカード会社は原則契約者以外の利用を禁止

実はクレジットカードの約款では、契約者本人以外が使用することを禁じています。
これは、ゴールドカードやプラチナカードなどの上位カードでも同様です。その為に家族用に『家族カード』というものが発行されています。本人の了承があっても認められません。発覚した場合には、カード会社への違反行為とみなされてしまいます。

ネットショッピングで夫婦で同一のアカウントを使用して、支払いは全て夫名義のカードで一括で行う……などという方も多いと思います。しかし、この方法も契約者本人が使用していないので、厳密には禁止行為となります。

クレジットカードの性質として、契約者はカードを『貸与』、つまり発行会社から貸りているだけということを常に意識しておきましょう。例え、自分の意志であっても、発行会社を通さずに(例え通したとしても認められませんが……)無断で勝手に誰かに貸すというのは行わないようにしましょう。

クレジットカードの無断使用は家族であっても詐欺罪が適用される場合あり

クレジットカードは契約者本人以外は、使用しても第三者に例え善意であっても貸してもいけないことが分かりました。
それを踏まえた上で、家族間での不適切な使用が認められた場合、法的にはどうなるのでしょうか?

実は、罪に問うことが出来てしまうのです。
実際に詐欺罪として、家族が刑事告訴したという事例もあるのです。ちなみに刑法第246条の詐欺罪では、「自分の利益の為に人を欺く行為を行う」った場合に適用されます。

ちなみに、夫婦間などで同意してカードの貸し借りを行っている場合でも、『クレジットカードの発行会社』と『店舗』を騙していることになりますので、止めるようにしましょう。

無断使用が詐欺罪となると最大で懲役10年以下が確定する!家族であっても注意が必要

では、もし仮に『詐欺罪』に問われた場合、どのような罰則を受けるのでしょうか?

法律書によると、詐欺罪では、『10年以下の懲役』が罰則となります。
さらに盗んで手に入れた場合、『窃盗罪』の罪にも問われる可能性があります。窃盗罪の場合は、『10年以下の懲役もしくは50万円以下の罰金』となっています。

恐ろしいことに、詐欺罪の場合は、『罰金刑』というものがありませんので執行猶予が付かなかった場合は、そのまま刑務所に入らなければいけません。軽い気持ちで家族のカードに手を出した結果としては、重い刑が待っているのです。家族を犯罪者にしない為にも、クレジットカードの取り扱いには注意が必要ですね。

無断使用でなくても貸した際のトラブルもある!使いすぎると横領罪

夫婦間や恋人同士でクレジットカードの貸し借りを気軽に行っている人は、多いと思います。オンラインショッピングで共有しているだけでなく、店頭でも夫婦間でカードを共有している……などというケースも多いようです。

結果、多額の請求書が送られてきてトラブルになった場合、『横領罪』として相手を訴えることが出来ます。しかし、実際に『横領罪』が成立したケースはありません。

とはいっても、『詐欺罪』『窃盗罪』『横領罪』など、該当する罪がこれだけあるとなると、やはりどんなに気心が知れた相手でもカードの貸し借りは止めておいた方が良いでしょう。

家族にクレジットカードを無断使用されないためにはどうしたら良い?

ここまで、例え家族であっても他人のクレジットカードを使用することは、様々な罪に問われる可能性があることが分かりました。
続いては、そのような事態にならない為の対策法をご紹介します。

何ごとも『転ばぬ先の杖』が大事です。
トラブルが起きてから後悔するよりも、先に対策を取っておくことが大切です。
クレジットカード本体さえ手に入れてしまえば、後は子供であっても簡単に使用することが可能です。しっかりと管理をし、常に危機意識を持つようにしましょう。

クレジットカードを家族であっても簡単に見つけられない場所に保管しておく

クレジットカードの保管ですが、家族でも分からない場所に保管するのが一番良いです。特に使用していないカードの保管は甘くなりがちです。「どうせ使っていないカードだから」と明細の確認も怠ってしまう可能性が高いです。
金庫に厳重に保管を……とまではいかなくても、鍵付きの棚や子供の手が届かない高い場所に保管するなどしましょう。間違えても引き出しに入れっぱなし……なんていうことは無いように注意しましょう。

また、子供がある程度の年齢になったら、クレジットカードの仕組みやルールを家族間で話し合うのも良いかも知れませんね。

家族であってもクレジットカードの貸し借りはやめる

また、夫婦間だからといってクレジットカードの貸し借りはご法度です。
無断使用での補償が効かないだけでなく、そもそもクレジットカード会社との契約違反になります。クレジットカードは契約者本人以外は使用してはいけないというのは、常に意識しておきましょう。

また、危機意識を持つことで、無断使用や不正利用を前もって防ぐことが出来ます。クレジットカードの無断使用が原因で、万が一の事態が発生した場合、あなたも決して無関係では入れられません。

まとめ

以上、いかがでしたでしょうか?

家族だからといって、油断していてカードの保管が甘い場合、無断使用されてしまって損をするのはあなた自身です。家族を横領罪や窃盗罪で訴えることはなくても、問題が起きた時に家族間に深い溝が出来てしまうことは間違いありません。

便利で手軽なクレジットカードだからこそ、取り扱いには十分注意し、契約者本人以外が使用出来ない環境を作るように心がけましょう。

以上、家族がクレジットカードを無断使用?責任の所在はどこ…という話題でした