現在日本では、キャッシュレス化が進み、様々なキャッシュレス決済サービスがあります。キャッシュレス決済サービスは、スマートフォンやカードをかざすなど利用方法が似ているため、特徴や違いを理解して選ぶことが重要です。
キャッシュレス決済サービスの一つであるPayPalをご存知でしょうか?PayPalは、世界中で使われているキャッシュレス決済サービスで、クレジットカード情報を相手先に伝えることなく安全に決済でき利用料も無料です。メールアドレスと暗証番号入力だけで決済できるというお手軽さも人気の要因と言えるでしょう。
インターネット通販をしたいけれどクレジットカード情報の流出や不正利用が怖い…。そんな人にはPaypalが便利です。
今回は、PayPalについて詳しく解説していきます。PayPalとは何か、メリット・デメリット。手数料、クレジットカードとの違いなどを詳しくご案内していきます。
目次
PayPal(ペイパル)はクレジットカードとはなにが違う?
PayPalとクレジットカードの大きな違いは、支払いに関わる個人情報、支払い情報の保護です。
クレジットカードは、お店で使用する際に、利用者の情報が伝わってしまうため、個人情報保護の面で不安が残ります。
クレジットカードに対して、PayPalは、PayPalアカウントで支払い情報を登録するだけで、決済時はID、パスワードのみで支払うことができます。個人情報をお店に伝えることなく、決済できるため、セキュリティ面でクレジットカードに勝ります。
スマートフォンで決済できるのも違いです。PayPalアプリがあれば、スマートフォン1台でショッピングが楽しめます。身軽に、素早くショッピングができる利便性が魅力となっています。
PayPal(ペイパル)でオンライン決済が便利に
PaypalとはPaypal Holding Inc.というアメリカの会社が提供するオンラインキャッシュレス決済サービス、世界で2億5000万人が利用しており、日本国内だけでなく、海外での利用にも活躍します。
インターネット上で電子メールアカウントと暗証番号を利用してPaypal口座間やクレジットカードでの送金ができる、オンラインショッピングの決済を安全かつ手軽にしてくれるサービスです。
クレジットカードやデビットカード、銀行口座情報をペイパルアカウントに登録しておけば、インターネットショッピングの際に支払いをPaypalに指定してアカウントにログインするだけで簡単に決済することができるので便利です。
PayPal(ペイパル)の概要
Paypalアカウントを作り自分の口座情報やクレジットカードまたはデビットカードの情報を登録し、メールアドレスで決済の管理をすることができます。
支払いはPaypal残高で行われ、クレジットカードを利用する場合は残高0でも取引することができます。
決済時に必要なのはPaypalのIDとパスワードのみで、相手に自分の口座情報やクレジットカード番号を知らせる必要がありません。
お互いにPaypalのアカウントを持っている場合、支払先のメールアドレスが分かればPaypalを通じて支払いをすることもできます。
海外のサイトから商品を購入する場合でも情報の流出や不正利用を心配することなく安全に支払いをすることができて便利ですね。
PayPal(ペイパル)の登録方法
Paypalのアカウントにはパーソナル(個人向け)・プレミアム(個人事業主向け)・ビジネス(法人向け)の3種類があります。
- パーソナルアカウントは支払いのみ利用でき、本人確認は不要です。
- プレミアアカウントは個人事業主向けアカウントですが個人間での支払いや受け取りができます。本人確認をすることでパーソナルアカウントからのアップグレードも可能です。
- ビジネスアカウントは法人向けの商用アカウントで複数ユーザーでのログインも可能となります。
ではさっそく個人向けPaypalのアカウントを作成についてですがトップ画面に行き「新規登録」ボタンをクリックします。
「パーソナルアカウント」か「ビジネスアカウント」を選択する画面で希望のアカウントを選んで下さい。メールアドレスとパスワードを登録後、名前・生年月日・住所などの情報を入力します。
最後にクレジットカード情報を入力してアカウント作成完了です。簡単ですね。
PayPal(ペイパル)のセキュリティの高さ
PayPalアカウントを取得し、クレジットカードを登録することで、支払いに利用することができます。PayPalに登録した決済情報のみを利用して、決済をするため、カードの情報や口座はお店に伝わることなく、セキュリティ性も高くなっています。
決済の手軽さ、セキュリティ性の高さから、日常的なショッピングといった個人利用だけでなく、ビジネス利用にも活用されています。
PayPal(ペイパル)のメリットとデメリット
PayPalは、オンライン上で個人情報、支払い情報を管理し、決済することができるオンライン決済サービスであることが分かりました。
利用料、登録方法、外国通貨の使い方などをPayPalの基本的なサービスも解説したため、利用してみようか迷っている方もいるでしょう。
「PayPalにしよう!」と決め手になるのは、PayPalのメリットです。メリットを理解することで、自分の利用シーンに合わせてぜひ登録してみましょう。またデメリットも、他のキャッシュレス決済サービスと比較する上で役立ちます。
数あるキャッシュレス決済サービスの一つであるPayPalのメリット・デメリットを紹介していきます。
PayPal(ペイパル)のメリット
PayPalのメリットでまず挙げたいのは、オンラインアカウントを利用したセキュリティ性の高さです。ID、パスワードだけがお店に利用でき、個人情報の保護にメリットがあります。
通販トラブルに対して補償があり、商品が届かなかった場合などに返金されるサポートが備わっています。外国通貨を使用して、海外通販を楽しむという使い方をPayPalでする場合、ちゃんと商品が届くのは心配でしょう。万が一の場合でも補償があるため、損することがなく安心です。
お店目線でも、決済手数料が主なコストであるため、コストをおさえた導入が可能です。店舗ビジネスでなくても、個人間の販売に対して、お金の受け取りができるため、ビジネスシーンにもメリットを発揮します。
PayPal(ペイパル)のデメリット
PayPalは、日本円を外国通貨に換算してショッピングを楽しむ際には、為替手数料がかかります。PayPalの換算レートとクレジットカードの換算レートを選択して利用することができますが、両者に差があります。
PayPalの換算レートは4.0%、クレジットカードの換算レートはクレジットカード会社ごとに違いがあり、1.60%~2.00%となっていて、PayPalの換算レートは倍以上で、レートの高さがデメリットと言えます。手数料をおさえて、ショッピングを楽しみたい場合は、為替手数料に注意して、外国通貨を使うようにしましょう。
メリットで挙げたセキュリティ性の高さですが、ID、パスワードが外に漏れてしまうと効力を失ってしまいます。セキュリティのメリットを生かすために、アカウント情報の管理を徹底することが大切です。
PayPal(ペイパル)でかかる手数料
Paypalは相手方に自分の口座やクレジットカードの情報を知らせることなく金銭のやりとりができるためオンラインでの決済方法として非常に安全なこと、アカウント作成は無料かつ簡単なことはご理解頂けたかと思います。ここからはPaypal利用の際にかかる手数料についてご案内していきます。
PayPal(ペイパル)の手数料
PayPalを利用するためには、基本お金がかからず、利用料は無料です。新規登録、年会費、決済手数料すべてにおいて無料であるため、簡単に利用を始めることができ、ショッピング以外にお金を必要としません。個人で日本円を使用してショッピングを楽しむ方にとっては、無料で利用できるため、多くの方にとって、初期費用の必要ない決済サービスと言えます。
また、残高が0円でもアカウントが停止されたり削除されることはないので安心です。
ただし、外国通貨で支払いをする場合や、ビジネス利用などでお金を受け取る場合には、決済手数料がかかる点には注意が必要です。
外国通貨で支払いをするときには、為替手数料がかかります。個人間のお金のやりとりには受け取り手数料が必要となります。
決済手数料
Paypalの決済手数料とはペイパルの利用において支払いの「受け取り」にかかる手数料のことです。
基本的にはプレミアムアカウントとビジネスアカウントで自社運営のサービスにおいて顧客から支払いを受け取る際に発生し売上額によって、また国内か海外かによって金額が変わります。
通常の決済手数料の計算方法は以下の通りです。
売上金額 | 手数料(国内) | 手数料(海外) |
---|---|---|
~30万円 | 3.6%+40円 | 4.1%+40円 |
30~100万円 | 3.4%+40円 | 3.9%+40円 |
100~1000万円 | 3.2%+40円 | 3.7%+40円 |
1000万円~ | 2.9%+40円 | 3.4%+40円 |
決済金額が大きいほど手数料が低くなっています。手数料は決済ごとに発生するので1か月で5万円の決済が20回行われた場合、
(50000円×3.6%+40円)×20=36800円
となります。
ただし、国内では2357円以下、海外では1736円以下の決済の場合は少額決済(マイクロペイメント)用の手数料が適用されます。
国内では利用額の5%+7円、海外では6%+7円となります。
個人が支払う際の手数料
Paypalをネットショッピングでの支払いなど個人で利用する場合、手数料は売り手側が負担することになっているので利用者には負担がいっさいかかりません。
ただし海外サイトなど外貨での支払いの際には「為替手数料」が発生するので注意しましょう。Paypalでは通貨換算の際通貨ごとに2.5~4%程度の手数料がかかり、日本円の場合4%となっています。
クレジットカードの為替手数料が1.6~2%程度なのでクレジットカード決済よりも割高となってしまいます。
安全性を考えると海外通販ではクレジットカード決済よりもPaypalが良いのは分かりますが、1~2%の為替手数料の負担は金額が大きくなると負担に感じてしまいますね。
しかし安心して下さい。Paypalの為替手数料はやり方次第で安くできます。
その方法は後述しますのでぜひ実践して下さいね。
銀行への引き出し手数料
為替手数料を安くする方法をお伝えする前にPaypal利用で発生するもう一つの手数料についてお話ししてしまいましょう。
Paypalアカウントの口座に残高がある場合、引き出して自分の銀行口座に入金することもでき、その際には手数料がかかる場合があります。
主にネットショッピングを運営している個人事業主や法人が対象になりますが、売上金をPaypal口座から出金する場合などです。
銀行への出金手数料は以下の通りです。
出金金額 | 手数料 |
~50000円 | 250円 |
50000円以上 | なし |
PayPal(ペイパル)での外国通貨の支払い方
PayPalでは、日本円を外国通貨に換算して支払うこともできます。外国通貨への換算は、PayPalのwebサイトに換算レートを確認することができ、為替手数料も把握できます。
外国通貨を利用して支払う場合は、決済画面で項目を選択するだけで、普段のショッピングと大きな違いのない方法となります。
取引ページで「通貨換算」をクリックすることで、確認したい通貨換算レートを決済前に確認することができます。
またクレジットカード、デビットカードを利用した支払いの際には、クレジットカード会社の換算レートで支払いをすることも可能です。PayPal上では、換算レートを確認できないため、カード会社に問い合わせる必要があります
PayPal(ペイパル)の手数料は安くできる
個人の支払い利用でも海外通貨で支払う必要がある場合はPaypalの為替手数料が発生するということは上記でお話ししました。
しかし、この為替手数料を安くする(クレジットカードと同等の手数料にする)方法があります。
その方法は以下の通りです。
- 決済の際にPaypalを選択してPaypalアカウントにログインする
- 画面内で「通貨換算オプション」さがしてクリックする(通貨換算オプションページに移動します)
- 設定を「Paypalの換算プロセスを利用して、自分のカード通貨で取引を行う」から「売り手の請求書に記載されている通貨で支払う」に変更し、「送信」を押下。
こうすることで支払い画面に戻ったとき、請求金額が円での表示から相手方の国の通貨に変わり、Paypalの為替手数料ではなくクレジットカード会社が通貨換算した金額での請求にすることができます。
まとめ
Paypal(ペイパル)とはなにか、Paypalを使った決済の仕組み、メリット・デメリット、かかる手数料から手数料を安くする方法までご紹介しましたがいかがでしたでしょうか。
特にオンラインショッピングではクレジットカードの情報が漏れたり不正利用が怖くてカード決済をすることに抵抗があるという方は多いと思います。そんなときにPaypalを利用すれば安全かつ簡単に決済できます。
ペイパルの仕組みや安全性についてよく分からなくて使うのをためらっていた方もぜひ積極的に利用してオンラインショッピングを安全に楽しみましょう。
以上、PayPalの使い方2019完全版!クレジットカードとの違いや、手数料について徹底調査…という話題でした!