空港で飛行機の搭乗時間を待つ際に快適に過ごすことができる特別待合室である、空港ラウンジ。
空港ラウンジには、2種類あるのをご存知でしょうか。
対象のクレジットカードを持っていることで入れるカードラウンジと、航空会社が運営する航空会社ラウンジ。
航空会社ラウンジはビジネスクラスやプレミアムエコノミークラスに搭乗したり、航空会社の上級会員(JALならサファイア会員、ANAならプラチナ会員)の方が利用することができます。
航空会社ラウンジは空港の保安検査場を超えたところに立地していることがカードラウンジとの大きな違いです。
プライオリティパスって何?
プライオリティパスを持っていると、世界の1200か所以上の空港ラウンジを利用することができます。
プライオリティパスが1枚あるだけで非常に快適な旅をすることができるようになります。ラウンジにもよりますが、軽食やアルコール類を含むドリンクが無料で楽しめたり、快適なソファーなどが用意されています。さらに、シャワーを浴びることができるラウンジもあります。
1番のメリットは誰でも入れるわけではないので、混雑する出発ターミナルと違い静かで落ち着いた時間を過ごすことができることです。特に海外のラウンジは日本国内のラウンジよりもクオリティが高いので、海外によく行かれる方には特におすすめですね。
プライオリティパスならクラスに関係なくVIPラウンジが利用可能
飛行機の座席クラスはファーストクラス、ビジネスクラス、エコノミークラスなどさまざまあります。航空会社によっては、プレミアムエコノミークラスというのも追加している場合もあります。
エコノミークラスに搭乗する場合、その都度利用料金を支払うか、航空会社の上級会員でもなければ航空会社ラウンジを利用することはできません。
航空会社の上級会員でも、その日に搭乗する飛行機の航空会社が異なる場合は航空会社ラウンジを利用することはできません。
どの飛行機に乗るときも、発着時の空港にプライオリティパスと提携している航空会社ラウンジがあれば利用できる。このようなイメージを持っていただいて大丈夫です。
ただしVIPラウンジの優先権は上位のクラスにある
しかしながら、必ずラウンジに入れるわけではないのが注意点です。
通常の待合室であれば、早い者勝ちで先に座っている方が優先になるところですが、空港ラウンジはそうではありません。
このように万能ではない点もあることは覚えておくべきかもしれません。空港でこのような事態に遭遇した時に焦らずにスマートに対応できた方ができる大人に感じられますからね。
一部の空港ではレストランなどのサービスの割引がある
割引サービスの提供は最近始まったようで、対応レストランは海外の空港が多く、日本国内の空港ではまだ1か所のみとなっています。割引額はおおよそ3000円程度、結構いい割引額ですね。
さて、日本の空港で唯一割引が受けられるのはどこでしょうか。
それは、関西国際空港の「ぼてじゅう」です。お好み焼きやたこ焼きなどの粉もの系のお店です。ここでは1人3400円の割引です。もし、会計時に3400円以下であった場合には支払うことなく食べることができます。
ただし、プライオリティパスを持っていない同伴者がいる場合には注意が必要です。規定されている無料人数分を超えた場合には、その人数分割引金額の請求が発生します。(ラウンジ利用と同様の同伴者規定に基づいています)
プライオリティパスにはデジタル会員証が存在する
プライオリティパスはプラスチックの黒い会員証です。
スマートフォンが普及した結果、プライオリティパスアプリ(iOS・android)が登場しました。そのアプリ内に「デジタル会員証」があります。ただし、デジタル会員証ではなくカードタイプの会員証の提示をしなければならない空港もありますので、持ち歩くようにしましょう。
プライオリティパスアプリは世界中の利用可能な空港ラウンジを検索することができます。さらに、スマートフォンの位置情報を有効にすると、近くのラウンジの検索をより素早く行うことができます。また、世界各地で使える800を超える割引サービスの情報も確認することもできます。
プライオリティパスを手に入れたら、プライオリティパスアプリもインストールしたいですね。
プライオリティパスには3つの会員ランクが存在している
プライオリティパスには、「スタンダード」「スタンダード・プラス」「プレステージ」の3つの会員ランクがあります。
今回は2019年1~3月の相場が110円前後を周囲しているため、1$=110円で換算していきます。
ランク | 年会費 | 都度料金(会員) | 都度料金(同伴者) |
---|---|---|---|
スタンダード | 10890円 | 3520円 | 3520円 |
スタンダード・プラス | 32890円 | 10回まで無料 11回目から3520円 |
3520円 |
プレステージ | 47190円 | 無料 | 3520円 |
1年に何回利用するかで、どのプランにすべきか変わってきます。
年に6回利用した場合、32100円かかります。そのため、年に6回以内の利用であれば「スタンダード」がお得です。
年に14回利用した場合、46970円かかります。そのため、年に7~14回の利用であれば「スタンダード・プラス」がお得です。
自分の搭乗回数やよく利用する空港にプライオリティパスと提携しているラウンジがどの程度あるかで会員ランクを選択しましょう。
プライオリティパスとクレジットカード
1$=100円を割るような円高が来ない限りは、プライオリティパスの年会費は10000円を超える金額になります。「プレステージ」にもなると、年会費は40000円を超えてきます。
1$=125円を超えるような円安相場になってくると、「プレステージ」の年会費は50000円を超えてきます。もちろん、この年会費でもプライオリティパスが提携している空港ラウンジを利用する頻度が高い場合には価値を見出せます。
しかしながら、可能であれば少しでもお得にプライオリティパスを利用したいですよね。ここからは、その方法について解説していきます。
日本のクレジットカードでは無料でプライオリティパスの会員になれる
個人向けのクレジットカードにプライオリティパスの会員資格が付帯していることがあります。
ブラックカード・プラチナカード・ゴールドカードといった高ランクなクレジットカードの一部が対象ですので、そのようなクレジットカードをお持ちの場合には付帯しているか確認してみると良いでしょう。
付帯するのは「スタンダード」から「プレステージ」までクレジットカードによってさまざまです。
そのため、「スタンダード」が付帯してクレジットカードの年会費が1万円程度(もしくはそれ以下)、「プレステージ」が付帯してクレジットカードの年会費が40000万円程度(もしくはそれ以下)の場合には、お得にプライオリティパスを取得できると判断してよさそうです。
プライオリティパスが使えるクレジットカードに年会費無料なものは存在しない
残念ながら、プライオリティパスが付帯するクレジットカードは全て年会費が発生します。
また、クレジットカードによってさまざまな優待やサービスが用意されています。
年会費の安さだけにこだわらず、あなたが必要な優待やサービスを見ていきましょう。そして、その優待とサービス、年会費のバランスを考えていくとあなたに相性の良いクレジットカードを見つかるでしょう。
プライオリティパスをできるだけ安く利用できるオススメカード
ここまで、プライオリティパスをお得に利用するにはクレジットカードに付帯しているものを狙うべきとお話してきました。
プライオリティパスの年会費よりクレジットカードの年会費が高ければ、お得感は感じないでしょう。逆に、プライオリティパスの年会費と比較してクレジットカードの年会費が安ければ安いほどお得に感じますね。
そのため、プライオリティパスの最高ランクの「プレステージ」が利用でき、年会費が安いクレジットカードを解説していきます。
今回は3枚のクレジットカードを紹介しますが、どのクレジットカードもお得感に溢れています。カードの特徴や発行条件なども含めて解説していきます。
楽天プレミアムカード
楽天プレミアムカードは楽天カードの中でも最上位のクレジットカードです。もともと、1.0%を超えるポイント還元などでお得感が強いのが楽天カードですが、楽天プレミアムカードもお得感は満載です。
楽天プレミアムカードは個人向けで、年会費は10000円(税別)です。ポイント還元率は通常1%ですが、すべてのキャンペーンを適用すると最大16倍のポイントがたまります。海外旅行傷害保険や国内旅行傷害保険では最大5000万円まで補償されます。
プライオリティパスは「プレステージ」です。プライオリティパスの同伴者の利用料金は1人3000円(税別)です。
楽天プレミアムカードの申込資格は「20歳以上の安定収入のある方」です。審査に通れば、申込から1週間程度で届きます。
JCBゴールド ザ・プレミア
JCBゴールド・ザ・プレミアはインビテーション制(招待制)のクレジットカードです。そのため、社会ステータスは高めのクレジットカードです。招待の条件として、「JCB ORIGINAL SERIESのJCB ゴールドカード」の利用金額が2年連続で100万円(税込)を超えることです。
年会費は15000円(税別)です。年間100万円を超える利用金額の場合、5000円の割引がされるので、10000円(税別)で利用することができます。海外旅行傷害保険は最高1億円、国内旅行傷害保険は最高5000万円補償されます。
プライオリティパスは「プレステージ」です。プライオリティパスの同伴者の利用料金は1人2000円(税別)です。そのため、ご家族など同伴者の方の利用が多い場合にはJCBゴールド・ザ・プレミアの方がお得です。
プライオリティパスの申し込みは会員サイトか、電話にて登録申込書を請求します。すると、郵送で登録申込書が届くので、必要事項を記載して返送するとプライオリティパスが送られてきます。
発行まで最低でも2年はかかり、招待制ですので自分の好きなタイミングで申込ができるわけではありません。すぐにプライオリティパスが欲しい方は他のクレジットカードを検討した方がいいでしょう。
セゾンプラチナ・ビジネス・アメリカン・エキスプレス・カード
セゾンプラチナ・ビジネス・アメリカン・エキスプレス・カードは「プラチナカード」に分類されます。ここまでの2枚はゴールドカードだったので、1ランク上のカードになります。国際ブランドも「アメックス」なのでステータス性は高いですが、審査は厳しめです。
年会費は20000円(税抜)です。プラチナカードにしては、安い方ですね。さらに、年間200万円以上の利用がある場合は年会費10000円(税抜)まで下がります。ポイント還元率は0.5%ですが、海外での利用は1%還元になります。海外旅行傷害保険は最高1億円、国内旅行傷害保険は最高5000万円補償されます。
プライオリティパスは「プレステージ」です。プライオリティパスの同伴者の利用料金は1人2000円(税別)です。
申込資格は「個人事業主または経営者の方(学生、未成年者を除く)」です。
セゾンカードは審査が早いことで有名なカード会社です。セゾンプラチナ・ビジネス・アメリカン・エキスプレス・カードでも、申込後に電話があり、30分後には審査完了のメールが届いた方もいらっしゃいます。審査完了から最短3営業日後にカードを発送するので、申込から最短1週間程度で届きます。
まとめ
海外によく行かれ、快適に搭乗を待ちたい方におすすめなプライオリティパス。
紹介した3枚のクレジットカードは年会費10000円から20000円で利用でき、プライオリティパスの「プレステージ」が利用できますので、かなりお得です。ただし、3枚ともデジタル会員証が利用できず、プラスチックのカードでの利用となります。
個人の方でお急ぎの場合は「楽天プレミアムカード」、社会的ステータスを重視される方は「JCBゴールド・ザ・プレミア」、個人事業主や経営者の方は「セゾンプラチナ・ビジネス・アメリカン・エキスプレス・カード」をご検討されると良いでしょう。
以上、プライオリティパスが無料で使えるクレジットカードを一挙紹介!…という話題でした!